- 2025年10月27日
2025年度 「スクールカウンセラーと話そう」レポート
【2025年 株式会社コスモ キャリアアップ研修】
~ 2025年10月25日(土)~
「スクールカウンセラーの話を聞き、スクールカウンセラーと話そう」
(講師:スクールカウンセラー 髙橋 美奈)
生徒の学校生活は授業だけではない。休み時間やランチタイム、放課後の部活動では授業中とは全然別の顔を見せる者もいる。好きな科目と不得意科目ではやはり授業を受ける態度も変化するし、担任には見せない本音をスクールカウンセラーには見せることもある。カウンセラーは同じ学校という職場にいて、教員とは別のアングルからクールに職場を眺めているのではないか。そんなカウンセラーには昨今の学校はどんな風に見えているのだろう。持ち込まれる相談事にはどんなものが多いのだろう。カウンセラーから教員に伝えておきたい事など色々あるのではないか。そう思い、カウンセラーに日頃感じていることを自由に話してもらい、教員からもカウンセラーに聞いてみたい事を自由に話す会を設けました。
髙橋講師からは、中高生というのが発達心理学的にはどういう時期かを簡単にスケッチいただき、2022年実施のNHK文化研究所の行った中高生の意識調査結果をもとに、学校生活や友人・親子関係、SNS利用等の幅広い質問領域から中高生と保護者の意識を読み取ってまとめていただきました。さらにそういった生徒たちとのコミュニケーションをとる際のヒントや彼女に相談に来る教員や保護者の事例からイメージしている「教師という仕事」について話していただきました。
参加した講師陣からも自分が関わっている生徒の様子や自身の子供を育てている父兄目線での実感などの披露があり、髙橋講師にとっても教員や父兄の本音を聞けてプラスになったとの事です。
「真面目な先生程、自分に全部背負い込んでしまって責任感に押しつぶされて心身を病んでしまいます。そういうケースを見てきている身としては、先生方にはご自身の健康にも是非気を付けてほしいと思います」
と講師からの結びの言葉で終了。
改めて思うのは、教員というのは大変な仕事だなあということでした。こういう方々が過労でストレスを貯めこまないように、カウンセラーの存在がある訳だし、教員を派遣している弊社の寄与の仕方についても考える機会となりました。
・参加者の声:
「今回の研修会のことを職場の隣の先生に話したところ、学校の直接雇用の先生方にはこのような研修は無いので羨ましいですね、と言われました。ありがとうございました」
「カウンセラーの方からの具体的な事例、その解決・改善策を個々のケースでお伺い出来て大変良かったです。先生の話されていた最近の中高生の傾向がわが子と重なることが多く、コミュニケーションの取り方のヒントも分かってはいても実践が足りていなかったと痛感しました」
「学校現場を見ている方からの参考になるお話でした。自分の好きなことをやってしまう子供について、自分を抑える場面が日常的に少なくなっている気がします。」
「意識調査の結果というのはパッと眺めると、そんなもんだろうなあで終わってしまいますが、こうやって現場経験のある方がその結果からイメージを膨らませていくことで、しかも教員と父兄とカウンセラーの視線を交えて意見交換することで、深いものになるのだと思いました」
